財務健全性スコアの算出ロジック
全上場企業に付与している財務健全性スコア(0〜100点)の算出方法を公開しています
本スコアは有価証券報告書の財務データのみに基づく独自の定量評価です。金融商品取引法第66条の27に定める信用格付ではありません。投資判断の参考として提供するものではなく、特定の行動を推奨するものでもありません。
スコアの考え方
財務健全性スコアは、有価証券報告書の財務データから企業の財務健全性を定量的に算出した指標です。
50
基準点(全企業共通のスタート)
+加点
良好な指標に対して加点
-減点
リスク指標に対して減点
最終スコアは 0〜100 の範囲にクランプされます。
スコアとランクの対応
| スコア | ランク | 評価 |
|---|---|---|
| 80〜100 | S | 極めて高い財務健全性 |
| 70〜79 | A | 非常に高い財務健全性 |
| 60〜69 | B | 高い財務健全性 |
| 40〜59 | C | 標準的 |
| 20〜39 | D | 注意が必要 |
| 0〜19 | E | リスクが高い |
算出ロジック(全項目)
基準点50から、以下のルールで加減点します。該当データがない項目はスキップされます。
財務安定性
| 指標 | 条件 | スコア影響 |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | ≥ 50% | +15 |
| ≥ 30% | +5 | |
| ≥ 15% | -5 | |
| < 15% | -15 | |
| 債務超過 | 純資産 < 0 | -30 |
| 純資産トレンド | 毎年増加 | +5 |
| 毎年減少 | -10 |
収益力
| 指標 | 条件 | スコア影響 |
|---|---|---|
| 営業利益率 | ≥ 15% | +10 |
| ≥ 5% | +3 | |
| 0〜5% | ±0 | |
| < 0%(赤字) | -10 | |
| 売上高トレンド | 増加傾向 | +5 |
| 減少傾向 | -5 |
キャッシュ創出力
| 指標 | 条件 | スコア影響 |
|---|---|---|
| 営業CF | プラス | +5 |
| マイナス | -10 | |
| 営業CF安定性 | 全年度プラス(2年以上) | +5 |
| FCF | プラス(営業CF + 投資CF > 0) | +5 |
リスクフラグ
| 条件 | 影響 |
|---|---|
| 純利益が前年比 -50% 以上の減少 | フラグ表示(スコア加減点なし) |
スコアの理論値
理論最大: 100 — 基準50 + 自己資本比率(+15) + 純資産増加(+5) + 営業利益率(+10) + 売上成長(+5) + 営業CFプラス(+5) + CF安定(+5) + FCFプラス(+5) = 100
理論最小: 0 — 基準50 - 自己資本比率低(-15) - 債務超過(-30) - 純資産減少(-10) - 赤字(-10) - 売上減少(-5) - 営業CFマイナス(-10) = -30 → 0にクランプ
実際の分布は40〜80の範囲に多くの企業が集まります。スコアが極端に低い企業は、債務超過や本業赤字などの重大なリスクを抱えている場合がほとんどです。
注意事項
- 財務健全性スコアは有価証券報告書の財務データのみに基づく定量評価です。経営者の資質、市場環境、訴訟リスクなどの定性要因は含みません。
- 業種によって「健全な自己資本比率」の水準は異なります。金融業や不動産業では自己資本比率が低くなる傾向がありますが、業種調整は行っていません。
- IFRS適用企業で営業利益を開示していない場合、営業利益率の評価はスキップされます。
- このスコアは投資判断を推奨するものではありません。
- 算出ロジックは改善のため予告なく変更する場合があります。